どうもたくです。今回は、元金沢市民による石川富山旅行ということで、第2回立山登山編です。
4泊5日の旅行の3日目の朝になりました。この日は朝の5時30分に起床して、昨晩買っていた朝食を食べ、登山用の服装に着替え、6時40分頃の金沢駅発のJRに乗りました。
野々市駅から乗っていた、大学時代の友人あかおと電車内で合流し、7時に森本駅で待ち合わせをしている、大学時代の友人ぱちのところへ向かいました。森本駅ではぱちが10分ほど遅れましたが、無事に合流し、最も心配していた早朝の集合は無事に達成しました。
そして、ぱちの自慢のホンダフィットに乗せてもらい、森本インターから北陸道に乗り、立山駅に向かいました。途中のローソンで、非常食などを買い足して、予定通りの時間に、立山黒部アルペンルートの立山駅に着きました。
この時点で結構駐車場が埋まっていましたが、奥の方に無事停めることができ、立山駅に向かいました。Webで予約していたので、発券機でコードを読み取ったら乗車券が出てきました。そして、その券を持ってカウンターへ行ったら、夏のフェアでお買物券を合計4000円分ももらえました。5500円で乗車券を買ったので、実質1500円で立山まで行けることになります。ありがとう富山県!
時間になり、まず最初はケーブルカーに乗ります。私は、実は3年前に一度、黒部ダムまで行ったことがあったので、立山黒部アルペンルートは2回目でした。その時の記憶もまだあったので、特に困ることもなく、美女平の駅に着いた時も、そそくさと高原バスの乗車口に向かい、2番目に並ぶことができました。
美女平で高原バスを待っているときに、室堂のライブカメラなどが見えたのですが、一面曇りで何もかも見えずただ真っ白な映像だけが映っていました。まあ仕方ないと諦めながらも、祈る気持ちで高原バスに乗り込み、1時間20分くらいの道中も周りの景色を見ていましたが、10メートル先が見えないような霧だらけの状態でした。それに、朝早かったこともあり、全員半分寝ていました。
そんなこんなで、室堂に着きました。ついてすぐに、登山計画を書いて、スタッフの方のレクチャーを受けました。帰りの最終バスは16時30分だから、必ず16時までには戻ってくるようにと言われました。この時はそれほど気にしていませんでしたが、これがとんでもない結末を生むことになるとはこの時点では誰もが思ってもいませんでした、、。
余裕ぶっていた我々3人は、朝早かったこともあり、お腹が空いていたので豚まんを食べていました。そして、湧き水をのんでワイワイしていました。確かに湧き水は冷たくておいしかったです。本来であればみくりが池に行って、高山慣れする予定でしたが、曇りで何も見えず諦めて頂上である雄山を目指すことにしました。
最初の方は調子が良かったのですが、やはり気圧が低く酸素が薄いので運動不足の社会人には結構大変で、途中から息切れしたり、若干の頭痛がずっと続いていました。特にぱちさんは息切れがキツそうでした。
そんな感じで休憩をしながらも、2700メートルの一の越山荘に着きました。そこでは行きのローソンで買った昼食を食べたのですが、うまいこと!ぱちさんはポテチを噛みしめて、私もおにぎりを噛みしめていたのですが、あかおは変な新商品のパンを買っていて、それが不味かったらしいです。残念!
10分くらい休憩して、雄山を目指そうと行先を見て衝撃を受けました。これまでハイキング気分の道でしたが、そこからは崖をよじ登るような急な斜面の道が広がっていました。それでも、ここで引き返すわけにもいかず、登り始めました。
言い忘れていましたが、一の越の手前くらいからずっと小雨が降っていて、カッパを着てても冷たいので手袋をつけながらの登山でした。それでも時折、強い風が吹いて雄山の方まで青い空が見えることもあり、希望を持って登りました。
そして、登山開始から2時間30分ほど経過したところで雄山に着きました。その頃には雨も上がり、青空が広がっていました。頂上に来たら、こんなご褒美が待っているなんて、、登ってよかったなと思いました。
頂上では、持参したカップラーメンに500円でお湯を入れてもらい食べましたが、あの濃い味のカップラーメンが最高においしかったです。いつも食べるカップ麺と同じものとは思えない絶品でした。
その後、参拝料を払って、雄山神社の頂上まで行きました。鳥居の先は、神の世界と言われるそうで、見晴らしも絶景でした。神主さんの講話を聴いてから、万歳三唱をして下りていきました。そして、迷うことなく次の大汝山へ向かいました。
というのも、立山の登山はほとんどが雄山まで登ったらそのまま来た道を戻るというのが最も基本で9割以上の方がそのルートなのですが、今回我々はさらにその先の大汝山、富士の折立を回る縦走ルートでの計画をしていました。しかし、行きの雄山までの道のりでぱちが心折れていたことや、思いのほか時間がかかってしまったことからてっきり、雄山で引き返すかと思っていました。ところが、クライマーズハイ?になっていたのか、あまり深く考えないまま、ノリと勢いに任せて縦走ルートを駆け抜けていきました。ぱちさんもこの時点ではノリノリでした。
天気も完全に晴れてきて、室堂やみくりが池までも美しく見渡せました。この時はさすがに疲れも忘れて、自分がさも天国に召されたかのような気持ちになりました。まさに絵に描いたような絶景で、夢か現実かもわからないようなそんな感じです。
一方現実では、雄山でカップ麺を食べたことで回復していたので、大汝山、富士の折立までは難なく到達し、下りに入りしばらくしたところでぱちさんの脚がペースダウンしてきました。
しばらくは、私とあかおも後ろを気にしながらペースを合わせて下っていたのですが、室堂で言われた16時30分の最終バスの時間が近づいていました。このままのペースで行ったら全員確実に乗り遅れるという中、次の日あかおは絶対に休みを取れない、私は午前中だけ休みを取っているが午後からは出勤する予定、ぱちは一日休みの予定という状況で、あかおだけが急いで下山して、当日中の帰宅を目指すという苦渋の決断を下すことになりました。
私とぱちは、室堂で一泊する覚悟でゆっくりと下山していきました。その後、あかおは驚異的なスピードで下山し、何とか最終バスに滑り込むことができたと連絡がありました。私たちもぱちを鼓舞しながら、ゆっくりと下山していきましたが、途中で私が先に進んで、今夜の宿を探しに行きました。
私が室堂に着いた時に、室堂のターミナルに行きました。もう最終バスも行ってしまい、電気が切れて真っ暗になっていたところに立ち尽くしていた時は絶望を感じましたが、駅員さんが親切に宿の候補を教えてくださり、何とか、ホテル立山に素泊まりで宿泊することができました。
しかし、やはり、ホテル立山。高級ホテルです。。。素泊まりで15,000円と聞いた時には、内心かなりビックリしましたが、平然を装ってチェックインしました。その後他のホテルも調べましたが、どこも同じくらいの値段でした。
そうこうしていたらぱちさんが着いたので、部屋に行って一息ついてから、温泉に入りました。その時の温泉、生き返るとはこの事かと感じました。涼しかったので、汗はかいていないだろうと思っていましたが、カッパの下は汗だくで、雄山からは晴れていたので日差しが厳しく普通に汗をかくくらいでした。そんな中で入る温泉はたまらなかったです。温泉の窓から沈みゆく夕日も見えました。雲海に沈んでいく夕陽をカメラに収めたかったのですが、そこまで気が回らず、温泉に入ってしまったことを後悔しましたが、また次回のお楽しみに取っておきます。
温泉から上がった私とぱちは、こうなってしまったからには仕方がない。切り替えて全力で楽しもうという話をして、まずは、食料の確保に行きました。素泊まりなので、持参した非常食と、売店に売っているものだけが頼りでした。売店ではカップラーメンやお菓子が売っていたので、その日の朝にもらったお土産クーポンで購入できました。
お腹は空いていましたが、全力で楽しむことを決めた私たちは、ホテル立山の名物である、立山のスライド上映会に参加しました。一番前の席を陣取り、食い入るように話を聞いていましたが、とても上手な話しぶりですごく楽しかったです。そのまま、係の方に連れられて星空観察です。夜の室堂は極寒でしたが、毛布を羽織り空を見上げると、そこにはプラネタリウムでもここまで映せないだろうというくらいの、満天の星空が広がっていました。
あの星空は、泊まった人にしか見えない本当に特別な景色です。天の川まで見えることはそうそうないらしく、その日は、絶好の気象条件だったそうです。帰れないことが分かった時は色々と落ち込みましたが、まさかこんな絶景が待っているとは思いもせず、人間万事塞翁が馬とはこの事なのでしょうね。流れ星も2回見れました。
今まで、宿泊施設は施設の設備が良い所に高いお金を払うのが普通だと思っていましたが、こんな素晴らしい景色を見れるという体験も含めて、その施設の価値なんだと実感しました。つまり、人間と同じで外見だけではなく内面も大事だということですね。
そうして満天の星空を一通り楽しんだ後は、部屋に戻って晩御飯を食べました。売店で買った富山ブラックラーメンのカップ麺です。昼に雄山の頂上で食べたカップ麺は特別な味がしたのに、その時食べたカップ麺は普通のカップ麺でした。魔法が解けてしまったかのような感じでした。売店ではビールも買って、ぱちは次の日に健康診断があるとのことだったので、ジュースを買って、乾杯しました。そして、そのまま倒れるように寝ました。
翌朝は、日の出を見るために6時30分頃に起きました。全力で楽しむと決めたので、ぱちも起きていました。外に出ると、周りは明るくなっていたのですが、まだ日は出ておらず、散歩などプラプラしていたら、昨日縦走していた山の稜線のあたりからお日さまが出てきました。頭を出したと思ったら、あっという間に全部出ていました。
そして、そのまま外で山を眺めながら朝ごはんを食べました。ホテルの宿泊客はホテルのレストランで豪華な朝食を食べているのだと思いますが、それよりも澄んだ空気の中、外で食べる菓子パンとカロリーメイトの方が私は良いなと思いました。ぱちは健康診断のため朝ごはんは抜かなければならないので、部屋に帰ってい寝ていました。
8時45分が始発だったので、支度をして室堂ターミナルに向かいました。帰りに湧き水を汲んでいよいよ立山ともお別れかというところで、雄山と一の越のあたりでヘリコプターが飛んでいました。ああやって荷物を運んでいるのだなと感心しました。
そして、ついに立山ともお別れの時です。昨日のこの時間にここに来たとは思えないほどに濃い一日を過ごしました。3年前に行った時より立山の良い所が100倍くらい分かったよい旅行でした。ありがとう立山!!
そして、帰りのバスでもうとうとしながら、美女平に着きました。美女平では3年前に夕陽を見た思い出の場所だったので、展望台に行き、すぐにケーブルカーに乗って立山駅に行きました。立山駅も昨日ここに来たとは思えないほどに、前に来たのが遠い記憶のような気がしました。
そして、車に乗り込み、金沢へ帰っていきました。 それではまた、ぶらり金沢辺へ続きます!!
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